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石田 京子

■所属・職名
慶應義塾大学先導研究センター(CARLS)・非常勤研究員
恵泉女学園大学・非常勤講師


■研究内容
すべての人間のもつ普遍的な義務と権利の根拠づけの解明を目的に、18世紀ドイツの哲学者イマヌエル・カントの法理論の研究をおこなっております。近年、『永遠平和論』(1795)の新訳が相次いで出版されたことからも明らかなように、グローバル化の時代において、世界市民主義を標榜するカントの法哲学は、社会的にみても広く注目を集めているといえます。また、カントの理論は、ロールズやハーバーマス、ヌスバウムをはじめ、多くの現代の政治哲学者達に対して、多かれ少なかれ影響を与えています。そのことは、カントの法哲学が、誰もが受け入れることができる社会や政治体制のありようを考える際の装置として、今なお魅力的な枠組みであることを示していると思われます。


■学歴
2008年3月 慶應義塾大学文学研究科哲学・倫理学専攻博士課程単位取得退学


■職歴
2007年4月~  恵泉女学園大学非常勤講師
2008年12月~ 慶應義塾大学先導研究センター(CARLS)非常勤研究員


■受賞歴
2008年濱田賞(日本カント協会)


■発表論文

「カント法哲学における許容法則の位置づけ」、日本カント協会編『日本カント研究8』、2007年、161-176頁

「カントの世界市民法について――生得的権利の保証の観点から――」、三田哲学会編『哲学』第120集、2008年、75-99頁

「カント実践哲学における「法」と「道徳」」、慶應義塾大学倫理学研究会『エティカ』、2008年9月、53-83頁


■学会発表

「カント所有論における共同体概念について」、日本倫理学会、中央大学、2004年10月9日

「カント所有論における共同体概念について」、三田哲学会、慶應義塾大学、2004年11月6日

「カント法哲学における許容法則の位置づけ」、日本カント協会、北海道大学、2006年11月25日

「許容法則と所有権の基礎付けについて」、カント研究会、早稲田大学、2007年1月28日

「外的対象の占有」の法的正当化について」、三田哲学会、慶應義塾大学、2008年10月25日

「外的対象の占有と自由について」、日本カント協会、九州大学、2008年11月15日

「カント哲学と社会契約」、慶應義塾大学人文グローバルCOE(論理と感性の先端的教育研究拠点)平成20年度若手研究成果報告会、慶應義塾大学、2009年2月10日